耳介血腫
もう8月も終盤ですね。
耳介血腫とは、耳の内部に出血が生じた状態のことです。一般的には柔道やラグビーなどの耳を激しくぶつけ擦ることが多いスポーツを行う選手に多く発生しますが、そこまで激しくこすらなくても起こる場合もあります。耳介血腫をそのまま放置すると、炎症を起こして固まってしまい、カリフラワー耳と俗に呼ばれる変形をきたしてしまいます。
治療を行う科としては耳鼻科や形成外科を受診することをお勧めいたします。
治療としては、血液がたまった部分に針を刺して内容液を除去します。一度の除去のみではすぐに液がたまってしまい再発することが多いです。何度も通院して穿刺を必要な場合が少なくありません。そのため、皮膚を一部切開し、確実に血液を除去する方法を選択する場合もあります。血腫除去後は再度たまらないようにするため、血腫部位を圧迫止血したり、血液を体外に排出させるドレーンを留置したり、軟膏ガーゼを耳の凹凸に合わせて糸で固定(ボルスター固定と呼びます)したりもします。