トラネキサム酸(トランサミン)
肝斑は、主に30代以降の女性に見られる皮膚の色素沈着症状で、頬に左右対称に茶色のシミが現れます。肝斑の治療においては、レーザーやフォト治療では効きにくいとされています。肝斑治療に有効とされるのが「トランサミン」という飲み薬です。
トランサミンの有効成分はトラネキサム酸で、これは人工的に作られたアミノ酸です。トラネキサム酸は、炎症を引き起こすプラスミンという酵素の働きを抑える効果があります。プラスミンはメラノサイトを活性化する作用も持っており、活性化されたメラノサイトは皮膚の色素であるメラニンを生成します。したがって、トランサミンを服用することでプラスミンの作用を抑え、メラノサイトの活性化を妨げることで、シミや肝斑の原因であるメラニンの生成を防ぐことができます。
トランサミンは1日3回内服する薬です。トランサミンの服用により、一般的には2~4カ月ほどで肝斑の改善が見られることが多いです。肝斑の症状が強いほど、効果を実感しやすいとされています。
トランサミンは、一般的には安全な薬であるとされていますが、副作用もあります。食欲不振、吐き気、嘔吐、胸やけ、そう痒感、発疹、下痢などの症状が報告されています。これらの症状が現れた場合は、ご連絡ください。また、血液が固まりやすい傾向がある方や、喫煙される方、ピルを内服されている方は、血栓のリスクが高まるため、使用には注意が必要です。
トランサミンは、肝斑治療における有効な選択肢の一つであり、その効果と安全性から、多くの患者様に利用されています。ただし、個々の症状や体質により、最適な治療法は異なりますので、具体的な治療法を選択する際には、必ず医師と相談してください。
トランサミン33日分(100錠) |
2,420円 |