耳介血腫・耳介偽嚢腫
耳介血腫・耳介偽嚢腫とは
耳介は耳の外に出ている部分のことを言います。この部分は薄い皮膚と軟骨でできているのですが、皮膚と軟骨の間に出血が生じ、溜まってしまった状態のことを耳介血腫と言います。柔道やラグビーなどの耳を激しくぶつけ擦ることが多いスポーツを行う選手に多く発生します。耳介血腫をそのまま放置すると、炎症を起こして固まってしまい、カリフラワー耳と俗に呼ばれる変形をきたしてしまいます。カリフラワー耳になってしまうと、きれいに治すためにはかなり専門的な治療が必要になりますので、早めに治療することをお勧めします。漿液性の液がたまる場合もあり、耳介偽膿腫と呼ばれる場合もあります。
どこに受診したらよいのか迷われると思いますが、治療を行う科としては耳鼻科や形成外科を受診することをお勧めいたします。
耳介血腫の治療
治療としては、血液がたまった部分に針を刺して内容液を除去します。一度の除去のみではすぐに液がたまってしまい、再発することが多いです。何度も通院して穿刺を必要な場合が少なくありません。軽度の場合はステロイド注射を行う場合もあります。
症状の程度が強い場合は、皮膚を一部切開し、確実に血液や内容物をを除去する方法を選択する場合もあります。血腫除去後は再度たまらないようにするため、血腫部位を圧迫止血したり、血液を体外に排出させるドレーンを留置したり、軟膏ガーゼを耳の凹凸に合わせて糸で固定(ボルスター固定と呼びます)したりもします。
ボルスター固定
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耳介血腫手術の費用
耳介血腫の手術は保険適応となります。
耳介血腫 |
手術費用 (保険適応3割負担の場合) |
耳介血腫開窓術 |
1400円程度 |
※手術費用とは別に、診察料・処方料で1,000円程度かかります。