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イソトレチノイン内服(重症ニキビ治療)

イソトレチノインはビタミンA 誘導体の一種で、皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用があり、重症にきびに対して有効な薬剤です。欧米ではにきび治療に必要な薬剤として20 年以上の歴史があり、重症にきびの治療に用いられる薬です。

効果① 皮脂の分泌を抑える作用(脂性肌の改善)
効果② 毛穴の詰まりを抑制する作用
効果③ アクネ菌を抑え、ニキビを改善
効果④ 赤みを軽減(抗炎症作用)

これらの効果によりニキビを軽減させます。

【用法・用量】

1 日1 回内服(食後)20mg /日で開始し、症状を見ながら増量する場合があります。

【治療期間】

通常16~24 週間です。治療が終了した後は30%の患者で軽度の再発を起こす場合もあります。そのため、外用薬などによる再発予防のための維持治療や再度のイソトレチノイン内服治療が必要になる場合があります。

【重要事項】
妊娠又は妊娠している可能性がある場合、胎児に先天異常、流産、早産、死産を引き起こすおそれがあります。
女性の場合、①服用開始前1か月は必ず避妊②服用中と服用後6か月間は必ず避妊③妊娠中・授乳中は内服しない男性の場合、服用中と服用後1か月間は必ず避妊を必ずお守りください。

【治療の受けられない方】

・妊娠中、妊娠の可能性がある、妊娠希望、授乳中
・18歳未満の方、18歳以上でも成長期で身長が伸びている方
・ビタミンA過剰症
・大豆アレルギー
・うつ病その他の精神疾患
・肝機能障害、高脂血症
・テトラサイクリン系の薬剤(ミノマイシン、ビブラマイシンなど)を内服している場合(別の抗生剤に変更してください)
・イソトレチノイン、トレチノイン製剤、ビタミンAでアレルギーを起こしたことがある

【服用における注意点】

必ず医師の指示に従い用法・用量を守って服用してください。

○女性の場合、①服用開始前1か月は必ず避妊②服用中と服用後6か月間は必ず避妊③妊娠中・授乳中は内服しない

○男性の場合、服用中と服用後1か月間は必ず避妊

○服用期間中とその後1カ月間は授乳、献血をしないでください。

イソトレチノイン内服薬(診察費込み)

 

アクネトレント 20㎎ 30日分

17,600円

アクネトレント 25㎎ 30日分

20,350円

アクネトレント 30㎎ 30日分

23,100円

アクネトレント 40㎎ 30日分

26.400円

採血検査 1回

4,320円

イソトレチノインの副作用

○皮膚や粘膜の乾燥(唇の荒れ、ドライアイ、鼻血、頭のフケ、手足の乾燥など)

 イソトレチノイン内服により皮脂の分泌量が少なくなるため、全身が乾燥しやすくなります。

たとえば唇の荒れ、ドライアイ、鼻血、手足の乾燥などが起こりやすい症状です。

とくに口唇の乾燥は全員の方に起こります。

また鼻の粘膜が乾燥すると鼻血が起こるかもしれません。

フケの量も増える場合があります。

最初の1~2か月は乾燥が非常に強く、服用中も乾燥は続きますが、薬を増やさなければさらに

1~2か月くらいで落ち着いてきます。乾燥が気になる部分には、保湿剤やリップクリーム、

目薬などを使用して適度な保湿をしましょう。

○ニキビの一時的な悪化

ニキビが増える、肌が赤くなる、ニキビの炎症が強くなるなどの症状が出る場合があります。

イソトレチノインによって肌のターンオーバーが促進されて、これまで皮膚の奥にあったニキビや

角栓が皮膚の表面に押し出されることで起こります。

服用を継続すると、ターンオーバーが正常化するにつれて症状が落ち着き、新しいニキビが

できにくくなります。ニキビができても治りが早くなってきます。

○血液検査の異常(肝機能低下、膵炎、脂質異常症など)

副作用には、肝機能低下、膵炎、脂質異常症などが知られています。

当院では、定期的な採血検査により、これらの数値に異常が出ていないかを確認しています。

○脱毛 

最初の1~2か月に起こる場合が多いです

○皮膚症状(かゆみ、発疹、赤み、日焼けなど)

肌のかゆみや発疹、赤みなどの皮膚症状が出る場合があります。

紫外線に対して敏感になっているため、日焼けしやすい状態です。

曇りの日でも日焼け止めクリームを使用してください。

○頭痛

高用量を内服した場合に生じやすいです

○炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)

 まれな症状ですが、「激しい下痢」、「激しい腹痛」、「排便時に出血が見られる」、「体重減少」

などの症状が見られたときには、イソトレチノインの服用を中止してすぐに病院を受診してください。

○頭蓋内圧の亢進(頭痛、めまい、吐き気、嘔吐など)

まれに頭蓋内圧が亢進することで頭痛やめまい、吐き気・嘔吐などの症状が起こります。

休息して水分を多めに飲みましょう。また大量のアルコールを服用するのは症状を悪化させる

ために控えましょう。用量を調整することで症状が軽減することもありますが、

症状によっては中止が必要な場合もあります。1週間以上症状が続く場合や、強い症状が出ている

ときには医師までご相談ください。

○うつ、精神疾患(幻覚、幻聴)、自傷行為、自殺企図などの重大な精神疾患

最近の研究では因果関係は否定的になっています

○筋肉痛、関節痛、横紋筋融解(運動中や運動後に生じやすいです)

などがあります。

皮膚や粘膜の乾燥症状、採血の異常以外は比較的稀な副作用です。

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