耳垂裂(先天性・外傷性)
耳垂裂とは
耳垂裂は耳たぶが裂けた状態のことを言います。原因には大きく2通りあります
先天性耳垂裂
耳は妊娠1~2ヶ月の間に形ができます。しかし、耳の形が出来上がるときに、耳たぶのところがくびれたり、縦に割れた状態となってしまうことがあります。通常の耳たぶより小さい傾向もあります。
外傷性耳垂裂
重いピアスを付けていてピアス穴が広がって切れてしまう場合や、ピアスが引っ掛かり切れてしまう場合が多いです。
耳垂裂の治療法
治療には手術が必要です。手術する時に、割れている部分を単純に直線的に縫い合わせると、キズ跡はどうしても縮んでしまうので、傷のひきつれが残ってしまいます。そこで、Z形成術という形成外科の手技を使います。縫合する部分にZ字型に切り込みを入れ、組み替えて縫合します。こうすると縫合線がジグザグとなり、耳垂下縁がくびれの無い自然なカーブになります。
耳垂裂の術後経過
手術後約3ヶ月間は皮膚を縫い合わせた部分が少し赤く硬くなり少し目立ちますが、6ヶ月以上経過すると傷は白く柔らかくなってきます。先天性耳垂裂の場合、手術後は反対側の正常な耳垂に比べるとやや小さい耳垂となります。耳は同時に見比べることはありませんので、その差はほとんど気にならない程度となります。