メニュー

6)DIP関節を伸展してしまうと脇が開く?

DIP関節を伸展すると、母指・示指・中指が連動し伸展されます。

一度やってみてください、示指のDIP関節を伸展させた状態で母指と中指だけ曲げるとか、

母指のIP関節を伸ばした状態で、示指と中指を屈曲させるのは難しいです。この3指は連動しやすいので注意が必要です。よくやってしまうのは示指の伸展です。

 

じゃあ、DIP関節が伸展するだけで何が問題になりますの?と思われるかもしれませんがこれが大きな問題になるのです。

 

実はDIP関節が動かないので、それを代償する動きとして手関節を動かさないといけないという問題が起きるのです。手関節を動かそうとすると肘を大きく動かさないといけなくなり、肩関節、体幹も動かさないといけなくなり姿勢がおかしくなります。姿勢が悪いと剥離操作もしにくくなります。

写真で示します。

DIP関節を屈曲させる場合

DIP関節をまげて使うというのは、何も一定の角度で曲げるのではなく、伸ばしたりより屈曲させることで器具の位置を調整するために使用します。

写真を重ねてみるとよくわかりますが、手はほとんど動かず、指の曲げ伸ばしだけでほとんど手を動かさずに、器具を操作できていることが分かります。

しかし、DIP関節を伸ばしっぱなしにしてしまうと、その動きができなくなります。

DIP関節を進展している場合

この写真だけで見てみると、器具の移動に何も異常なことは起きていないように思われます。しかし写真を重ねてみると違いが良くわかります。

指を動かせないので、代償として手全体を動かして操作していることが分かります。

例えば、左手に持っている鑷子をDIP関節伸展で持っているがために、微妙な攝子での牽引を手関節で調節することになり、肘関節、肩関節、体幹のゆがみが生じ、ひいては右手で剥離操作することに大きく悪影響されます。

よく、手術の時は脇を締めろと言われると思いますが、僕個人の見解としては末端部をうまく使えていないので、より中枢側で代償する必要が生じるので、脇が自然に開いているのだと思っています。

つまり、脇が開いてしまっている外科医は、脇を締めるのを意識するのではなく、より末端を使えていないという事実に気づき、それを修正していく必要があると思います。

DIP関節を進展させた状態で脇を締めることは可能です。その代わり手首の可動域はかなり狭くなると思います。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME