手汗の治療薬について
みなさま、こんにちは。
原発性手掌多汗症とは一般的には「手汗」と呼ばれるものです。幼少期から思春期頃に発症し、精神的緊張などによって手のひらに発汗が多くなる症状を認める病気です。日本人では約20人に1人の割合で認められており、比較的多い疾患であります。試験用紙や大事な書類に汗染みができてしまう、汗でスマホの操作がしにくくなる、握手の際に相手に不快感を与えるのではないかと感じるなど、誰にも言えずに悩んでおられる人も多いと考えます。
手掌多汗症では、以前より塩化アルミニウム外用薬による治療やイオントフォレーシス治療が一般的に行われており。そのほかの治療として、ボトックス注射による治療や手術などがあります。2023年6月1日に日本初の保険適用の原発性手掌多汗症治療薬としてアポハイドローション20%(有効成分:オキシブチニン塩酸塩)が発売されています。エクリン汗腺にあるムスカリン受容体に対して抗コリン作用により発汗を抑制する外用薬です。12歳から処方可能です。
2023年6月10日より原発性手掌多汗症の疾患啓発活動の一環として、二宮和也さんを起用したTVCM全国でオンエアを開始されるとのことです。
手汗でお困りの方は、ご相談ください。