慢性じんましん
「慢性じんましん」とは
じんましんは皮膚の一部が突然、蚊に刺されたかのようにくっきりと盛り上がる症状(膨疹)を起こします。
皮膚の盛り上がり方の大きさや形は様々で、地図状に盛り上がる場合もあります。
たいていの場合かゆみを伴いますが、チクチクとしたいた痛みを伴う場合もあります。
数十分から数時間以内に跡を残さず消えてしまう、じんましんですが、毎日その症状が現れ、6週間以上続くものを「慢性じんましん」といいます。、
慢性じんましんの原因は
慢性じんましんの原因は特定しにくく、約70~80%が原因不明とされています。
対処・予防法は?
特定の食品で起こる場合は、その食品を避けるようにします。摩擦や圧迫などの刺激で繰り返し出る場合にも、それを避けるようにします。
患部を冷やすことはかゆみの軽減に役立ちます。また、急激な温度変化による寒冷刺激でじんましんが出る場合もあるので、注意が必要な場合もあります。
じんましんの症状が出ているときは、アルコールの摂取、激しい運動、熱いお風呂、香辛料の強い食べ物は控えましょう。
バランスの取れた食事や十分な睡眠をこころがけてください。過労やストレスをためないようにしましょう。
治療法
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服で治療を行っていきます。抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の効果には個人差があります。そのため、患者さんにあう薬を探していきます。少しずつ内服薬を減らしていき、最終的には内服薬無しで症状が出ない状態を目標に治療します。症状が出ない状態を維持しながらゆっくり減らしていく必要があるので、症状がないからと言って自己判断で内服薬を中止しないようにお願いしています。いずれは自然に治っていくことの多い慢性じんましんですが、治るまで数カ月、ときには数年かかることがあります。焦らずに治療していきましょう。
注意点
じんましんの症状以外に、呼吸困難(息が苦しい)、粘膜の症状(口の周りや目の周りが腫れる)などを伴う場合には、アナフィラキシーショックと呼ばれる命に関わる重篤な症状の可能性があるため、早急に医療機関を受診してください。